元来、人間は何千年間も病気の治療にハーブを取り入れてきました。世界中の多くの人たちが、いまも安全で信頼できて、副作用がないという事からハーブを使っています。 現在、約5000万人のアメリカ人が、植物性のサプリメントを使用しています。
ハーブによる治療法には、伝統医学のアレルギー治療薬のような即効性はありませんが、伝統医学のアレルギーの薬剤は症状を緩和しても、アレルギーを引き起こす潜在的な原因を取り除くことまではできないです。そのためハーブを使う治療法は、まさにそれが可能な治療法です。ハーブは時には、数週間という長期にわたって、日常的に使う必要があるかもしれないが、からだを自然な健康状態に戻す手助けをしてくれます。
■ハーブの効用について
洗浄作用を持つハーブは、身体機能の正常化を助け、からだの滋養になると同時にアレルギーを軽減してくれます。ハーブはからだのエネルギーのレベルを上げ、免疫系を刺激して、強化する。そして、からだの自然治癒のメカニズムを促進する役割を果たします。また、多くのハーブはヒスタミンの形成を抑えるビオフラボノイドのような化合物も含みます。
ハーブを使う治療法は、穏やかで効果的であり、伝統医学の代替えになる経費のかからない方法の一つでもあります。
ハーブは伝統医学の薬剤と併用できるし、ほかの治療法の補助療法としても効果を期待できます。それらは自然な治療法であり、薬剤よりも安全で、副作用も少ないことが知られています。ハーブは食事療法と生活スタイルにもつり組む全体的な医療プログラムの一部として、症状を一時的に抑えるだけでなく、症状の原因を取り除くためにも効果を上げています。
■アレルギー治療に活用するハーブ
多くのハーブとハーブの組み合わせは、さまざまなタイプのアレルギーを治すことができます。下記に説明するハーブは、もっとも推奨されてきた種類とされています。
■呼吸器系に効果のあるハーブ
以下のハーブは呼吸器系を強くするとともに、うっ血と炎症を軽くし、俳液を促進し、肺からの粘液の排出を加速させます。
「アンゼリカ」
アンゼリカは免疫グロブリンE(IgE)という抗体の生産を抑制する働きがあります。毎日アンゼリカの煎じ薬をコップ三杯飲めば、最高の治療効果が期待できます。
「ベイラム」
ベイラムは分泌物を減少させる効果があります。充血を取り除くには、うがいに使うか、胸の湿布に使うことです。
「トウガラシ」
トウガラシが持つ活性成分のカプサイシンは、呼吸器系の排水を促進します。トウガラシは安価で、いつでも入手できる素材です。
「ニワトコ」
ニワトコは、うっ血と炎症を鎮める働きがあります。
「マオウ」
マオウは、鼻と胸の充血をとります。この植物のアルカロイドはエフェドリンと偽エフェドリンであり、どちらも、気管支拡張剤になります。
マオウは中国で5000年以上に渡って呼吸器系の病気の治療に使われてた歴史があり、現在でもアジアのさまざまな種がエフェドリンと偽エフェドリンの素材として使われています。エフェドリンは鼻孔の細胞アレルギー反応を抑える力と、気道を緩める効力があるので、アレルギーとぜんそくの治療に使用されます。
伝統医学でマオウを用いたときに、初めてアルカロイドが広く使えることが発見されました。交感神経系を刺激する副作用は、血圧を上げる結果になるが、マオウ属の植物を使うときに、活性成分を分離しさえすれば、血圧はそれほど上がりません。マオウのもう一種類のアルカロイドである偽アルカノイドは、脈拍数を抑制し、血圧をわずかに低下させ、エフェドリンの副作用を中和する働きがあります。それは、エフェドリンと似た有効な気管支拡張作用を持つが、心悸亢進や心臓管系の病気に副作用はないとされています。
うっ血除去剤には、マオウの成分に似た化学物質を含むものがあります。また、マオウは適切に使用すればまったく害にならないものです。しかし、エフェドリンは副腎を弱めることがあるので、長期間にわたって使用すると、治療効果が減少する恐れもあります。
ですので、いつもビタミンB5・B6・C・マグネシウム・
亜鉛のような副腎を支える栄養素と一緒に使用しましょう。ロベリア・カンゾウ・ゲリンデーリアのような去痰薬のハーブと組み合わせて使うのが望ましいと考えられています。
「ユーカリノキ」
ユーカリノキは鼻孔と肺から粘液を除去し、鼻孔から鼻咽喉までの苦痛を解消する働きがあります。トローチ・軟膏・液体で使用するか、葉を煮出して湯気を吸い込むようにします。
「コゴメグサ」
コゴメグサは抗炎症薬のフラボノイドを含み、鼻孔にならぶ肥満細胞を安定させます。
「コロハ」
コロハは呼吸器系の粘液を取り除く働きがあります。コロハを煎じて、毎日コップ2杯飲むようにしましょう。
「ナツシロギク」
ナツシロギクは脂肪酸の代謝を高め、アラキドニック酸の形成をいちじるしく抑制する働きがあります。そのため、ヒスタミンとロイコトリエンの生産が少なくなります。
「バイモ」
バイモは中国のハーブで、ユリ科に属し、中国のビワやカンゾウの根と合わせると、効果的な咳止めシロップとなります。
「ニンニク」
ニンニクはIgE抗体を減少させて、生のままや錠剤で摂取することができます。
「ショウガ」
ショウガを煎じれば、うっ血除去剤の性質を持ちます。煎じて飲むか、湯気を吸い込むようにする。
「イチョウ葉エキス」
イチョウ葉エキスは抗酸化物であり、肺の粘液を排出する去痰薬になります。
「アキノキリンソウ」
アキノキリンソウは粘液を除去する働きがあり、煎じて飲むか、湯気を吸い込む。
「ヒドラスチス」
ヒドラスチスは粘液を除去し、栄養素の吸収の手助けをします。ブタクサにアレルギーがある方は、ヒトジラスを取らないように注意してください。また、一日に一度の服用を、一週間以上続けてはいけません。
「レモングラス」
レモングラスは、うっ血を取り除きます。煎じて飲むか、湯気を吸い込む。
「モズウイカ」
モズウイカの煎じ薬は、花粉症の治療に有効であります。毎日、コップに二杯飲むようにしたい。
「ミスリ」
ミスリは炎症を抑え、分泌液と排出物を抑える収斂性を持ちます。
「レッドセージ」
レッドセージは粘液を除去する働きがあります。
「レイシ」
レイシはヒスタミンの流出を抑え、呼吸器系の緊張をゆるめ、脂肪酸の代謝を高めて、ロイコトリエンの量を減らします。
「ローズマリー」
ローズマリーはうっ血除去の性質を持ち、煎じて飲むか、湯気を吸い込む。
「セージ」
セージはうっ血除去の効果があります。煎じて飲むか、湯気を吸い込む。
「カイソウ」
カイソウは唾液の減少による、乾いたしつこい咳がでる気管支ぜんそくの治療に有効です。粘液の分泌の流れをよくし、タンを切りやすくします。
「イラクサ」
イラクサは予防用としまして、花粉症の季節が始まる1〜3週間前から使用すると効果的である。花粉症の季節が始まったら、アレルギー症状を抑える働きもあります。
「マテ茶」
マテ茶はアレルギーの症状を抑える働きがあります。
「ノコギリソウ」
ノコギリソウはうっ血除去の効力と、収斂効果を持ち合わせています。また、炎症を起こした組織を鎮めて、分泌液や排出物をへらします。煎じて飲むか、湯気を吸い込む。
■肌のためのハーブ
「クロフサスグリ」
クロフサスグリのオイルは抗炎症剤として優れた効果を発揮します。
「クロクルミ」
クロクルミは湿疹の治療に、内服と外用の両方に使うことが出来ます。
「ゴボウ」
ゴボウは市販用に調理されたものを、湿疹・発疹・ジンマシンの治療に外用として使用することができます。しかし、この植物を生のままで使うことができないのは、接触性皮膚炎を起こすことがあるからです。
「キンカセイ」
キンカセイは薬草をクリームとして使えば、乾燥して、ひびができた肌をなめらかにします。
「ナデシコ科」
ナデシコ科の小型の種を風呂に入れて入浴すると、かゆみが止まります。1カップ〜2カップのエキスをお風呂にいれます。
「マツキイグサ」
マツキイグサのオイルは、乾いてカサカサした、痒みを持つ肌をなめらかにします。患部に塗って、軽くマッサージします。
「ヒドラスチス」
シドラスチスは湿疹を治す効果があります。
「ヒイラギメギ」
ヒイラギメギを煎じた汁は、湿疹の治療に有効であります。こちらの煎じた汁は湿布用に使用することも、患部につけることもできます。「ムラサキツメクサ」
ムラサキツメクサは血液を清浄にし、神経を和らげます。
「ギシギシ」
ギシギシは組織の洗浄効果を持ちます。しかし、下痢を起こすこともあるので、大量に使用してはいけない。 |